「UVインクジェット」で革新的なデザインモデルを生み出す
株式会社ユージン | 愛知県

- 使用製品:
- フラットベッドUVプリンター LEF-300 / LEF-20
- アプリケーション:
- 工業部品/製品への加飾・印刷
製品開発における意思決定のステップで重要なデザインモデルやワーキングモデルの制作など、さまざまな場面でメーカーをサポートしています。

名古屋事業所 生産部 松原 栄太 様 小手川 宏一 様
お客様のイノベーションを実現するために

常務取締役 生産本部長 兼 名古屋事業所所長 嶋田 英明 様
当社は試作モデルを製作している会社で、家電や自動車などのメーカーとの取引が多いですね。一言で試作といってもいろいろな種類があります。デザインを確認するための「デザインモデル」や動作を確認するための「ワーキングモデル」、イベントなどで使われる「展示会モック」などもあります。お客様の要望や目的に合わせた試作で幅広くおこたえしています。
お客様であるメーカーの開発担当者は、世の中にないものを生み出そうと大変苦労されています。その課題に対応するために、私たちも多種多様な生産設備を用意しています。要望を受けてから技術を探すのではなく、我々が率先して最新の技術を導入しておき、「こういう表現を実現する機会がありますよ」とこちらから提案することで、新たな製品を生み出すことができる。そのひとつとしてローランド ディー. ジー.のUVプリンターがあります。
ダイレクト印刷でリードタイムを短縮

グラデーションを多用したメーターパネルのサンプル
当社にはLEF-20とLEF-300があります。まずはLEF-20を導入し、業務が拡大したためLEF-300を増強しました。
プリンターを知ったきっかけは展示会です。これまで当社ではデザイン試作はシルク印刷でおこなっていました。外注業者さんに製版をお願いしていたのですが、その場合一定の時間を要してしまいます。納期の短縮をしたいと思い、自社に製版設備を導入するか検討をしていたときにLEF-20の提案をいただきました。ダイレクトに印刷する方が効率的だと考え、導入を決めました。
期待通り、リードタイムは大幅に短縮しました。試作はどうしても短納期が多いので、製作時間の短縮は非常に大きなメリットです。
また、自分たちの工場だけで完結できると、どのタイミングでもすぐに製作にとりかかることができ、効率が全く違います。外部に依頼すると、メーカーの意図や細かなニュアンスが伝わらなかったりすることもあります。もちろん、納期の調整も必要となり、場合によってはお客様の要望にこたえられないかもしれない。そういった不安から解放されました。
表現の幅を広げ顧客提案力を高める

小手川 様が社内コンテストに出品した作品
製作時間短縮と同時にシルク印刷ではできない多彩な表現が可能になることも購入の後押しになりました。そのひとつがグラデーションの表現力です。
昔はグラデーション表現が多用されることはほとんどありませんでしたが、今はいろいろな場所に使われるようになっています。特に多いのが自動車業界で、メーターパネルなどで多く使われていますね。昔のように単純に数字を表示するだけではなく、デザイン性の高いパネルが主流となっています。メーカー独自の個性が求められているということだと思います。
シルク印刷はグラデーションや写真表現が苦手です。どうしても網点の表現になってしまいます。今まで、グラデーションは塗装で対応していましたが、手作業なので一発勝負です。失敗すると、それまでの作業が全てダメになってしまう。しかし、LEFシリーズなら簡単に高品質な仕上がりを得ることができます。
デザイン試作は、微妙な表現を求められるため、修正も多いのです。お客様に試作を提示して「グラデーションの幅をこうしたい」とご要望をいただいた場合でも、簡単にもう一枚作ることができます。データを修正して、そのまま出力すればいい。デジタルの力ですね。
また、コストの面でも従来よりも抑えて提供することができるようになりました。表現の幅を広げ、高品質化に成功したと言えます。
さらに提案力を高めるために、グロスインを使った光沢仕上げやテクスチャ、触感を再現する印刷で「シボ」や「革目」のような表現をしたサンプルを作っています。展示会などでメーカーに提案をしていますが、今までにないリアルな出来栄えと高い意匠性が注目を集めています。
今では当社に対するお客様の期待のハードルが上がっているのを感じますが、今後もこういった新しい表現を提案していくことで「ユージンはいろんなことができる」と感じていただけるようにしていきたいと思います。
株式会社ユージン様公式サイトhttps://ujin-net.com/