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中小企業が設備投資を行う際、購入代金は一度に経費として計上できず、減価償却によって数年に分けて費用化するのが原則です。そのため、投資した年度の税負担が重くなりやすいという課題があります。
この負担を軽減するために国が設けているのが、特別償却(通常より多く償却できる仕組み)と税額控除(法人税から直接差し引く仕組み)です。中小企業投資促進税制と中小企業経営強化税制は、いずれも一定の設備を取得した中小企業者等が、これらの優遇を選んで受けられる制度です。
いずれも適用期限が令和9年(2027年)3月31日まで延長されており、まさに今、設備投資を後押しする制度として注目されています。
本記事では、両制度の概要、2つの税制の違い・選び方、ローランド ディー.ジー.の対象製品、補助金との併用のご紹介、そしてお問い合わせ先までを、わかりやすく整理してご紹介します。
目次 [閉じる]
▼ 「中小企業投資促進税制」とは?
- ・制度概要
▼ 「中小企業経営強化税制」とは?
- ・制度概要
- ・4つの設備類型(令和7年度改正反映)
- ・ローランド ディー.ジー.対象製品
- ・証明書発行の流れ
▼ 2つの税制の違い・選び方
- ・2つの税制の比較表
- ・どちらを選べばよい?
▼ 補助金との併用でさらにお得に
▼ まとめ
- ローランド ディー.ジー.製品の導⼊を検討されている方へ
「中小企業投資促進税制」とは?
中小企業投資促進税制は、中小企業者等が機械装置等の対象設備を新規取得した際に、取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除※1を選択適用できる制度です。
※1 税額控除は、個人事業主、資本金3,000万円以下法人が対象
制度概要
-
対象者:
- 中小企業者等(資本金額1億円以下の法人、農業協同組合、商店街振興組合等)
- 従業員数1,000人以下の個人事業主
- 対象業種:製造業、建設業、卸売業、小売業、印刷業を含むサービス業など幅広い業種
- 対象設備:1台160万円以上の機械装置、120万円以上の測定・検査工具、70万円以上の一定のソフトウェアなど
-
措置内容:
- [個人事業主・資本金3,000万円以下の中小企業]30%特別償却 又は 7%税額控除
- [資本金3,000万円超(〜1億円以下)の中小企業]30%特別償却
- 税額控除の利用条件:資本金3,000万円以下の法人または個人事業主(資本金3,000万円超〜1億円以下は特別償却のみ)
- 手続き:事前の計画認定は不要。確定申告書に明細書を添付するだけで適用可能
最大の魅力は、「経営力向上計画」の事前認定が不要で手続きが簡便な点です。設備導入のスケジュールがタイトな場合や、まずは身近な節税策から取り組みたい場合に最適です。
POINT「中小企業投資促進税制」単体での申請は、設備に関わる証明書の取得は不要です。
「中小企業経営強化税制」とは?
中小企業経営強化税制は、「経営力向上計画」の認定を受けた中小企業者等が、対象設備を取得した場合に、即時償却(取得価額の100%を初年度に経費計上)または取得価額の最大10%の税額控除(資本金3,000万円超の法人は7%)を選択適用できる制度です。
制度概要
-
対象者:
- 中小企業者等(資本金額1億円以下の法人、農業協同組合、商店街振興組合等)
- 従業員数1,000人以下の個人事業主
- 対象業種:製造業、建設業、卸売業、小売業、印刷業を含むサービス業など幅広い業種
- 対象設備:1台160万円以上の機械装置、40万円以上の工具・器具備品、60万円以上の建物附属設備、70万円以上の一定のソフトウェア など(設備類型ごとに要件あり)
-
措置内容:
- [資本金3,000万円以下の中小企業・個人事業主]即時償却(取得価額の全額を経費計上) または 10%税額控除
- [資本金3,000万円超~1億円以下の中小企業]即時償却(取得価額の全額を経費計上) または 7%税額控除
- 税額控除の利用条件:資本金3,000万円以下は10%、資本金3,000万円超〜1億円以下は7%(即時償却は資本金にかかわらず選択可)
- 手続き:事前に「経営力向上計画」を作成し、主務大臣の認定を受ける必要あり。原則として設備取得前に認定を受け、確定申告書に明細書・計画認定書の写しを添付して申告
POINT中小企業投資促進税制より優遇幅が大きい一方、事前に「経営力向上計画」の認定を受けることが必要です。
4つの設備類型(令和7年度改正反映)
令和7年度税制改正により、C類型(デジタル化設備)が廃止され、新たにE類型(経営規模拡大設備)が新設されました。
以下の分類の中で、ローランド ディー.ジー.製品は「A類型」に該当し、工業会等の証明書が必要です。
| 類型 | 概要 | 主な要件 | 必要書類 |
|---|---|---|---|
| A類型 | 生産性向上設備 | 旧モデル比で年平均1%以上の生産性向上 | 工業会等の証明書 |
| B類型 | 収益力強化設備 | 投資利益率年平均7%以上(改正で5%→7%) | 経済産業大臣の確認書 |
| D類型 | 経営資源集約化設備 | M&A後の修正ROAまたは有形固定資産回転率の改善 | 経済産業大臣の確認書 |
| E類型 | 経営規模拡大設備 | 売上高100億円超を目指す投資計画。建物も対象 | 経済産業大臣の確認書 |
POINT原則として設備取得前に工業会等の証明書や経済産業大臣の確認書を取得し、主務大臣による経営力向上計画の認定を受ける必要があります。設備購入後に申請しても適用されないケースが多いため、計画的な準備が重要となります。
ローランド ディー.ジー.対象製品
前述の通り、当社製品は「A類型」に該当し、一般社団法人日本印刷産業機械工業会の審査を経て、下記製品が「中小企業経営強化税制」の対象設備として登録されています。該当製品の導入をご検討中のお客様はぜひご参考ください。
【中小企業経営強化税制 対象製品一覧】
| 品名 | 品番 |
|---|---|
| 溶剤プリンター |
TrueVis XG-640 |
|
TrueVis XP-640 |
|
|
TrueVis VG4-640/540 |
|
| UV-LEDプリンター |
TrueVis LG-640/540/300 |
|
TrueVis MG-640/300 |
|
|
VersaObject MO-240/180 |
|
|
VersaStudio BD-12 |
|
|
VersaObject LO-640-F3/LO-300-F2 |
|
|
VersaObject CO-640i-F3/CO-300i-F2 |
|
| DTF(Direct To Film) プリンター |
TY-300i |
| レジン/ ラテックスプリンター |
TrueVis AP-640 |
| レジン/ 2.5Dサーフェスプリンター |
DA-640 |
※上記に記載されていない製品については、当社へお問い合わせください。
【証明書発行手数料】
一律 2,200円(税込み)
※振込手数料はお客様にてご負担ください。
証明書発行の流れ
中小企業等経営強化法の適用申請に必要な証明書発行の流れは以下の通りです。
設備導入をするお客様はメーカー(当社)へ証明書発行依頼をします。当社営業担当までお気軽にご相談ください。

2つの税制の違い・選び方
中小企業投資促進税制と中小企業経営強化税制は、どちらも中小企業の設備投資を後押しする制度ですが、優遇の大きさと手続きの手間に違いがあります。まずは両制度を一覧で比較してみましょう。
2つの税制の比較表
| 項目 | 中小企業投資促進税制 | 中小企業経営強化税制 |
|---|---|---|
| 措置内容 | 30%特別償却 または 7%税額控除 | 即時償却(100%)または 10%税額控除 |
| 税額控除の対象 | 資本金3,000万円以下の法人・個人事業主 | 資本金3,000万円以下は10%/3,000万円超~1億円以下は7% |
| 優遇の大きさ | 中程度 | 大きい |
| 事前手続き | 不要(確定申告のみ) | 必要(経営力向上計画の認定) |
| 認定までの期間 | ― | 通常1〜2ヶ月程度 |
| 対象設備の例 | 機械装置160万円以上、ソフトウェア70万円以上 など | 機械装置160万円以上、工具・器具備品40万円以上、建物附属設備60万円以上 など |
| 適用期限 | 令和9年(2027年)3月31日まで | 令和9年(2027年)3月31日まで |
どちらを選べばよい?
両制度は、それぞれ次のようなケースに向いています。
中小企業投資促進税制が向いているケース
- できるだけ早く設備を導入したい
- 計画認定の手続きに時間や手間をかけたくない
- 確定申告のみで手軽に優遇を受けたい
事前認定が不要なため、「思い立ったらすぐ導入できる」スピード感が最大のメリットです。
中小企業経営強化税制が向いているケース
- 取得価額の全額を初年度に経費計上(即時償却)したい
- 当期の税負担を最大限に抑えたい、または大きな節税効果を得たい
- 計画的に設備投資を進める余裕がある
優遇幅が大きい分、設備取得前に経営力向上計画の認定を受ける必要があります。導入スケジュールには余裕を持って準備しましょう。
併用時の注意点
同一の設備に両方の税制を重複して適用することはできません。 ただし、複数の設備を導入する場合は、設備ごとに異なる税制を使い分けることが可能です。たとえば「A設備は投資促進税制で特別償却、B設備は経営強化税制で即時償却」といった組み合わせも検討できます。
POINT「今期の節税を最大化したい」なら経営強化税制の即時償却、「手続きの手間をかけず堅実に」なら投資促進税制、という選び方が基本の目安です。※税額控除額は、企業規模や申請内容、設備金額などにより異なります。実際の適用可否や金額の詳細については、税理士や認定支援機関などの専門家にあらかじめご相談いただくことをおすすめします。
補助金との併用でさらにお得に
対象設備によっては、補助金と税制優遇措置を組み合わせることで、導入コストを大きく軽減できる可能性があります。
別記事では、大型フラットベッドUVプリンター「VersaObject LO-640-F3」を導入した場合を例に、中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)と中小企業経営強化税制を活用したケースをご紹介していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
中小企業投資促進税制と中小企業経営強化税制は、どちらも中小企業の設備投資を力強く後押しする制度です。
「手続きが簡単でスピーディーな投資促進税制」「認定は必要でも優遇幅が大きい経営強化税制」という違いを押さえ、自社の状況に合った制度を選ぶことが大切です。
設備投資をご検討中のお客様は、ぜひこれらの税制の活用もあわせてご検討ください。
ローランド ディー.ジー.製品の導⼊を検討されている方へ
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