|
(講師 橋口宏衛 先生 談:2010年2月)
本学の授業は実習が充実していることが特長のひとつですが、そのために本格的な設備の整っている学内工房の「創造製作センター」の工作機器は使用中になっていることが多いんです。そこで、研究室の大学院生や卒業研究生が夜間でも自由に使える加工機が欲しかったんです。学生時代、研究室にあったMDX-20でMODELAのことは知っていましたが、本学に赴任し「MDX-20よりももっと大きなものを削れるもの」「MC(マシニングセンター)に近い性能を持ちつつ手軽に使えるもの」で「アルミが削れるもの」「NCコードが使えるもの」が欲しいと思っていました。
切削粉の処理と、レシプロのコンプレッサの動作音が問題になるので、本学科の開発工房である「ロボット工房」に設置したのですが、その結果、研究室のメンバーだけでなく、ロボ研(ロボット研究部)の学生たちも競技ロボットの製作に活発に利用するようになりました。ロボ研は
「ROBO-ONE」「ロボファイト」「かわさきロボット競技大会」等のロボットコンテストへの出場、優勝を目指して活動しています。
競技会出場という目標が明確だったことと、最初に使って効果を出した学生がいたことで、他の学生にも利用が広がったと思います。
研究室では自律ソーラーボートや水中ロボット等の実験装置製作で使っています。
MDXを導入してから、学生たちが積極的にCADを使うようになりました。研究室では以前からAutodesk Inventorを使っていますし、授業ではI-deasを使ってCADを学びます。自分のアイデアを自分で設計して自分で作れる環境と体験が新たな意欲につながっていると思います。実際に院生が作った水中ロボットの部品は、できるだけ短時間にMDXで作るにはどうしたらよいかを考えて、部品の配置、形状、CAMデータまで工夫していました。卒業研究で新しい機構に取り組んだ学生もいます。
授業では3年次の選択科目「ロボット創造CAD演習」で、学生が作ったデータを加工するのに他の先生も使われています。3次元CADを使うと、実際に作ることができないものまで画面の中で作ってしまうことがあります。本学ではCADが使えるだけでなく製図知識を持って図面が読めて描けることを目指しており、自分が設計した図面を実物にして見ることは理解を深めるのに効果があります。
シートメタル(金属板材)から部品を製作することが多いので、2次元CAD/CAMソフトを導入する予定です。将来は、より専門的な3次元CAMソフトを導入してCAD/CAMまで教えられたら、と思っています。「どの順番で加工するか」「何回つかみ直す必要があるのか」「切削時間を減らす工夫」などの加工を考慮した設計を身につけるには、やはりCAMも含めた学習が必要です。
|